店長の穴

エピソード３　重箱の隅を突付く人　

何事にも神経の細やかな人はいるもので、特に人を指導する立場の人間に多いようだ。

何かを評価して順位をつけるとき、大抵は「マイナス方式」で行われることが多い。つまり１００を基本とすると、「あれがダメ」「これがイマイチ」という具合に、次々とマイナスしていく方式だ。
当然、この方法でいくと「１００」の評価を受けることは非常に難しいことになる。
前回のマイナス点を改善しても、次回にはまた他の粗探しを受けることになり、それをクリアしても「表の記入はいいが、字が汚い」とか、仕事とは関係のないトンデモないところにチェックが入ったりすることになる。
神経が細やかを通り越して、もうそれは「嫁と姑の戦い」のようだ。そのうち窓枠にす～～・・と指を滑らせて、「ここが掃除できてませんよ！」とやられそうな勢いである。
際限がないのだ。

こうなるともうお手上げで、仕事がゴールの見えないロールプレイングゲームの様相を見せ始める。一体誰が「敵」なのかはわからないが。

こういった「細やかな人」とは対極に位置する私は、日々ＨＰを減らしつつゲーム（仕事）に励むのであった。
せめて自分のパートナーでなかったことを幸いと思うしかあるまい。