・・・いや、構っちゃおらんて、全然。
　実際、自分の仕事にいっぱいいっぱいで、他人の、しかも他店にいる人間のことなんか構ってる余裕はないのだ。
　にもかかわらず、横っちょからいらぬちょっかいを出されたら・・・。
　我ながら大人気ないことをしたもんだと、反省はしているが。
　つまり堪忍袋に余裕がなくて、キレたのさ、その時は。

　　　「そういうことを言われると不愉快です。」
　・・・てあんた。　私ゃその何十倍も不愉快な思いをしとったのだよ、ここ数ヶ月。

　「自己アピール」で、うちの店から姉妹店（のような）に移ってからは、こちらの雑事はほぼノータッチで知らん顔を決め込んでいた彼女。（これは当然だ。彼女にも自分の仕事がある）
にもかかわらず、私が出した指示をことごとく書き直す行為を続けていたのだ。
　他店に移る前は、
　うん、まあ仕事がやりやすいようにしてくれるんなら、そのくらいいいか、
と見てみぬふりをしていたのだが、よく考えてみればなぜ私の出した「注意書」やFCからの「指示書」を手直しする必要があるのだ？
　それもことごとく。
　パートとはいえ、私もある程度プライドを持って仕事をしている。仮にも「チーフ」という肩書きまでついている。それをズタズタにする彼女の行動に、山盛りの仕事を抱えていた私はついにブチキレたのだ。

　それでも大人な私は怒りを抑えつつ、
　　「あのね、ほかの店に移ってそっちでもいろいろ覚えることもあるだろうし、こっちもほかの人がいつまでもあなたを頼って責任感を持って仕事できないから、あんまり口出ししないでくれる？　指示が２つのところから出るとほかの人が混乱するし。」
　せいいっぱい言葉を選んでやんわりと言ったつもりだったのだが、彼女から帰ってきた言葉に私は異次元の世界へ・・・。（笑）
　　「口惜しいんでしょう？」
　　「はぁ？？？」
　口惜しいもなにも、そんな古巣のことに口出し出来るほど、今の仕事が出来てるのかってこと。
　平行線をたどる話し合いに店長登場。
　　「いや、しろさんはチーフだからね、私がいないときの店のことは任せてるのよ。」
　　「しろさんがチーフっていつ決まったんですか！？」
　・・・なにいっとんだ、こやつ。　
　もしや、まさかと思うが、自分が全体を仕切るつもりでいたのか？
　それなら、私の仕事も全部請け負ってほしいもんだ。　雑事は嫌で、指示を出したり注意したりのえらそうなことだけこなす「いいとこどり」か？
　　「それはこの店がオープンするときに私（店長）とオーナーで決めました。　FCの上の人（エライさん）　　　　にもその旨伝えて、そう紹介してますし、それなりの指導も受けてもらってます！」
　　「・・・・・・・。」
　ぐうの音も出ないとはまさにこのことで、彼女は黙り込んでしまった。
　さすがにこのままでは埒が明かない。　で、私はよせば良いのに「折れ」たのだ。
　　「私もちょっと大人気なかったよ。もっと言葉を選べばよかったんだよね、ごめんよ。」
　　「どうでもいいです。」
　　「はぁ？？」
　　「はぁ？？　どうでもいいってどういう意味？」
　こっちから歩み寄ってるのに「どうでもいい」ってどゆこと？下げたくもない頭を下げた私の立場は？
　　「どうでもいいです、もう。　とにかく今後私に構わないでください。」
　・・・だから、構っちゃおらんて。

　あまりなことに脱力して反論する気も失せてしまった。
　「最近の若いもんは・・・」と何度かおなじみのフレーズだが、注意されることを不愉快と思うなら、「それなり」の仕事をしてほしいもんだと痛切に思う。
　自分の仕事もまともに出来ずに私にそんな大口叩くのは１００万年早い。（古っ！）
　せめて私の半分、いや三分の一の仕事をこなすようになってからお願いしたいもんです♪



　注）この後彼女は「HPに悪口書かれますからね」と何度もしつこく言っていた。　まるで私がある事ない事UPしているかのような嫌味たっぷりの言い方だった。
　偏った見方があるにせよ、悪口なんか書いてないよ、「真実」を書いてるだけで・・・。