店長の穴

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エピソード１８　世にも奇妙な物語

最近の携帯はいろいろ便利にできていて、相手先ごとに着メロを変えることができる。
「世にも〜」は仕事先グループ（店長・従業員を含む）の着信音だ。
以前は「葬送行進曲」にしていたのだが、あまりにもぴったりでこの音が聞こえると大層心臓に悪かった。
「世にも〜」も気が滅入る音楽なので似たり寄ったりなのだが、「葬送行進曲」よりはましだろう。
で、このやや不気味な着メロが、弛緩しきった休日の午後鳴り響いた。
わかりきったことなのだが、やはり店からの電話でしかも店長からだ。
・・・うう、何事だ。

　　「しろさん、今（電話）大丈夫？」
　　「はい、大丈夫ですよ。（ちっとも大丈夫じゃないゾ）」
　　「実は××店から電話があって、キャンペーン用のくじが営業所から届かないから分けてくれって
　　　連絡があったんだけど。」
　　「え！？（自分ちの問題ごとじゃなかったのか・ほっ）」
　　「袋に小分けしてるのを分けてあげていいのかしら？」
　　「でも、当りくじが一定率で入ってませんよ。ばらばらにして混ぜちゃいましたから。」
　　「一袋に当りが何枚入ってるかしら？」
　　「ですから、混ぜっちゃいましたからわかんないです。」
　　「とにかく分けてあげていいかしら？」
　　
（あんたはどうしてそう　“NO”　が言えないんだ〜！）
　　「・・・いいですよ。」

そう、そしてその尻拭いをするのはいつも私なのだ。

キャンペーンは昨日から始まったはず。準備はもっと以前からできたはず。
「モノ」が届かないのなら、もっとずっと以前に営業所なりSV（スーパーバイザー）なりに連絡すべきだったはず。
なしてワタシが他店の尻拭いを？？？自分のことで手一杯なのに。

もう「耳タコ」だと思うが、わたしゃなんの権限も持たないパートでっせ。
ホントに着メロにマッチした「奇妙な物語」。

ちなみに義母からの着メロは、
　　「渡る世間は鬼ばかり」
お粗末でした。