穴外伝～PC黙示禄～

リカバリ決意ス

　今となっては記憶も曖昧だが、かなり以前からその前兆はあったように思う。
原因にはいろいろ心当たりはあるが、要するに「馴れ」がその一番の原因かもしれない。

さて、実を言うとこの数ヶ月間というもの、PCの調子は決して芳しいものではなかった。（HPにもたびたび書いてたよね）

　「データの詰め込みすぎなのかなぁ？」
　「常駐ソフトが多すぎんのかな？」
　「カスタマイズのしすぎ？」
ウィルススキャンの新規購入差し替え、デスククリーンツツールの購入実行。
私が使うより、子供たちが使ってるときのほうがフリーズが多い（静・動画像が多いHPを観る頻度が高い）ので、使用を制限してみたり。
それでもなんだか調子が芳しくない。
　精密機械に対して「だましだまし」使用するという、およそ真空管家電の時代のようなことをしてたわけだが、ついにPCが「だまされ」てくれなくなったのだ。

　「もうリカバリするしかない！！」
往生際の悪い私も、さすがにそう決心せざるを得なかった。
ちょいと使うたびに、フリーズ・強制終了・回線切断の波状攻撃が激しくなったからだ。
　リカバリ自体はPC購入直後にすでに経験済みで、手順はわかってるし、マニュアルを見ると、なになに、データは空きがあればDドライブに保存しておけるってか？　楽勝ジャン♪
　これがPCとの３日間の徹夜の死闘の始まりだったのだ。（笑）

機械ニ勝利ス

　「仕事終わってダッシュで帰宅して４時半。・・・今夜には終了か。うん。」
取らぬ狸の何とやらだが、ぜんぜんOK、楽勝楽勝、といそいそ帰宅したのであった。
そのときの私はまだ、リカバリすれば簡単に復帰すると思ってたのだ。

　リカバリCDの読み込みには結構時間がかかる。私のPCの場合、全部で約２時間半。
・・・・ただし正常に終了すればね。

　前夜、あらかじめ必要なデータはDドライブにインストール済み。
帰宅直後いったん電源を落とし、TAやプリンタの線を抜く。で、いざスタート。
　「さて、アガるまで夕食の支度にでも取り掛かるか。」
日常の雑事をこなしながら６時過ぎ、子供たちが帰宅してくる。見ると、一枚目のディスクが無事終了。次のディスクをの表示。
やっぱ楽勝じゃん、と思いつつ二枚目挿入。その間に夕食だ。
しばらくしてダンナも帰宅して、家族団欒。
何気なくPCの画面を見たダンナが一言、
　「おい、これ止まっとるで。」
　「！？」
確かにディスクの回転音もしなければ、HDDの動作を示すランプの点滅もない。
　「えええ～～！？」

　というわけで、調子の悪いPCはそのリカバリの途中でもフリーズをかましてくれたのだった。

　ここで往生際の悪い私はまたしても「一枚目がちゃんと終了したんだから、二枚目も終了すればどうにかなるはず」とシロウト判断し、リカバリの再試行に踏み切ったのだ。
が、しかし今度はその一枚目の途中でまたもやハング。
　「まだまだぁ！時間はある！」
というかもう後には引けない状態。再再度試行。
今度も一枚目は無事終了。恐る恐る二枚目に取り掛かる。またもやハング。
　「ぬお～～！」再再再度試行・・・。

　数時間後画面に「リカバリ終了」の表示。
　「・・・勝った・・・」妙な達成感とともに脱力。
その時二階からダンナが降りてきた。
　「いつまでやっとったんな？」
　「今まで」
見ると白々と夜は明けていたのであった。
・・・今日も仕事なのに。　　

ぱそこんノ反撃

　徹夜明けで、例のごとく不必要なまでのハイテンションで仕事をこなす。
さ～て、今日はリカバリ後の初期設定からの作業。２年前に逆戻りだけど、ちゃんと動作さえすれば、後はまた少しずつ復旧すればよし。
　意気揚揚と帰宅、夕食準備前の約１時間が勝負。

　前夜の格闘が嘘のように、初期設定作業をサクサク済ませ、さてネットに接続。
　「やったね、完璧♪」
IE６を再ダウンロード。ダウンロードの途中、・・・あれ～～？止まってないかい？？
ってか、電話回線が途中で切れてる？
何度も試行するがやはり同じ状態。
いったんはサーバーにアクセスするので、サーバー側に原因ありきか？と思いニフに電話。
　ニフのサポートに問い合わせたところ、サーバー側に（設定にも）異常はない様子。
　じゃあパソコンハードの問題ということか。
　観念して富士通のサポートセンターに電話。時間帯のせいか、一向に繋がらない。
　数時間後やっと繋がり、今までの成り行きを説明したところ、再度設定の確認をすることになった。

　大体において、サポートセンターに電話したのは、何か私の知らないプロの「秘策」を期待してのことなのだが、まるで　ど素人扱いの設定確認作業。ニフのときもそうだけど、全部確認してそれでもにっちもさっちもいかないから電話したのに、
　二度目の確認作業にうんざりしながらも指示通りにするが異常なし。
　
　「サーバー側の原因ではないですか？」
　だ～か～ら～！！
　「サーバー側にも連絡してみたんですが、原因がわからないんです。」
　「もう一度リカバリ作業をしてもらえませんか？　それで症状が改善しないときはハード自体に問題があるということなので、修理になりますね。」
　「はぁ。」
　（またあの悪夢の繰り返しかい）

　言われた通り、四苦八苦しながら約２日かけてリカバリ終了（長時間のわけは『機械ニ勝利ス』を参照・笑）
　さて初期設定をば。
　んん？？
　日本語入力が出来ん！！
　どうなっとんじゃ？？
　
　結局、ネットにアクセスどころか、ユーザー登録も出来ない有様で、パソコンに完璧に拒否されたのであります。

旅スル機械

　寒い土曜日、販売店の開店時間を見計らって電話。
　気温も低いが、ココロが寒いのはそのせいばかりではない。ここ数日間の激闘で、精も根も尽き果てた私は、めいっぱいヘコんでいたのである。

　「あの～、パソコンの修理をお願いしたいんですが。」
　「どういった症状でしょう？」
　「リカバリが出来ないんです。メーカーにも問い合わせして、もう修理に出すしかないだろうということになったので。」　
　「引き取りに伺うとなりますと、週明けになりますが・・・。」
　「あ、今から持っていきます。５年保証期間中なんで、よろしくお願いします。」
　「修理に出しますと、データがすべて消えますが。」
　「あ、いいです。Ｄドライブのほうの初期化もしちゃったんで、もうデータは何にも残ってないんで。」
　そう。悪あがきの極致、ハードディスクの領域設定もやっちゃったのだな。はは。

　さて、持ち込み修理ということになったのだが、販売店曰く、
　「メーカーの九州の工場に送ることになりますが。」
　「九州ですか？　・・・で、いつ頃に修理が終わりますかね？」
　「さぁ。ものがものですから、なんとも言えませんが３週間は見ておいてください。」
　「わかりました、よろしくお願いしますね。」　

　指折り数えて３週間。何の音沙汰もないので販売店へ電話。
　「あの～、パソコン修理をお願いしてる者ですが、まだでしょうか？」
　「はい、メーカーから何の連絡もないんです。」
　「すいませんが、メーカーに問い合わせて貰えませんかね？」
　しばらくして返答。
　「どうも基盤ごとの交換になるようで、部品の発注をしてるそうでもうしばらく時間がかかるようなんですが。」
　ぬう。そんなに重症だったのか。

　そんなこんなで、じりじりしながら待つこと修理に出してから５週間。やっと修理が終わったパソコン。

　修理内容：ＨＤＤ、マザーボードＡＳＹ交換、４,７７５０円也（保証期間内なので無料）
早い話が、外っかわは昔のまんまだけど中身は新品。
　嬉しいような悲しいような気持ちで自宅に持ち帰り、いざネットに繋いだのであります。

　・・・ところがそう事はスムーズに進んでくれなかったのさ（哀）　

結局、何ガ原因ダッタノカ

　さて、ＴＡに接続。
　・・・デバイスを取り込んでくれない。何でだ？修理出す前はちゃんと繋がってたはず。しかも、電話回線は正常に繋がってる。
　販売店へ電話。
　デバイスを読み込まないことを説明。
　「設定は間違ってないですか？」
　だ・か・ら！！
　「設定以前の問題で、デバイスを読み込んでくれないんですってば。」
　「ＵＳＢケーブルを換えてみてくれますか？　プリンタと一緒なので。それでだめならＴＡが故障してる可能性がありますね。」
　「・・・だめみたいです。そちらでＴＡ扱ってますか？　明日買いにいきますんで取っといてください。」

　細かいやり取りはいろいろあったが、大まかなところこんな具合であった。
　結局のところ、なまじ中途半端な知識があるために、ＰＣにコテンパンにヤラレちゃったというのが事の真相であります。
　合掌。

教訓

恥ずかしがらずにさっさと白旗を揚げましょう。餅は餅屋ということで・・・。

２００２．１２．２４